まつお小児科アレルギークリニック 小児科・アレルギー専門外来・予防接種外来

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食物アレルギーとは

最新の「食物アレルギー診療ガイドライン」に基づいて診療を行います。

 

こんなことで困っていませんか?

  1. 検査の結果だけで、食事制限している。
  2. 検査をせずに、多品目の制限を指示されている。
  3. 検査結果の説明が不十分で、いずれ食べられるから今はやめておきましょうと言われている。
  4. 少しずつ食べていきましょうと言われたが、具体的な方法が示されていない。
  5. この制限がいつまで続くのか、目途が立たず不安。
  6. どのように制限解除していくのか、教えてほしい。
  7. 医師の指示はないが、心配なので取りあえず卵を制限している。
  8. 受診する度に担当医が変わり、食事制限の指導の内容が変わるので不安。

 

食物アレルギ―とは

食物を食べることで、発赤・じんま疹・咳・ゼイゼイ・嘔吐・下痢などの症状が引き起こされる疾患です。

 

症状

[皮膚症状] 
発赤・じんま疹・湿疹・かゆみ 等
[粘膜症状、眼症状] 
眼の充血・まぶたが晴れる 等
[鼻症状] 
鼻水・くしゃみ・鼻づまり 等
[口腔症状] 
喉や舌の違和感・痛み 等
[呼吸器症状] 
喉が痒くなる・咳・ゼイゼイ・息苦しさ 等
[消化器症状] 
吐き気・腹痛・下痢 等
[神経症状] 
元気がなくなる・頭痛・意識低下 等
[循環器症状] 
顔色不良・手足が冷たくなる・血圧低下 等
[アナフィラキシー] 
上記の症状が複数の臓器に現れたときに言います 例:じんま疹+ゼイゼイ+吐き気
[アナフィラキシーショック] 
アナフィラキシーの症状に意識障害や血圧低下を伴う場合で、アレルギーの最重症型です。

 

エピペン

エピペンは、アナフィラキシーがあらわれたときに使用し、医師の治療を受けるまでの間、症状の進行を一時的に緩和し、ショックを防ぐための補助治療剤(アドレナリン自己注射薬)です。あくまでも補助治療剤なので、アナフィラキシーを根本的に治療するものではありません。エピペン注射後は直ちに救急車を呼び、医師による診察を受ける必要があります。

 

特殊な食物アレルギー

  1. 食物依存性運動誘発アナフィラキシー(FEIAn/FDEIA)
    普通に食事をしただけでは問題ありませんが、食後数時間以内に運動した時だけ症状が出てしまうことを言います。原因として、小麦が最も多いですが、甲殻類や果物等でも起こります。
  2. 口腔アレルギー症候群(OAS)、花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)
    果物や生野菜を食べた後、数分以内に唇、舌、口の中や喉に痒みやしびれ、腫れなどがあらわれることを言います。花粉症の方には、花粉のアレルギーの原因(アレルゲン)に対する抗体(IgE抗体)がありますが、生野菜や果物のアレルゲンは花粉のアレルゲンと構造が似ているので、口腔内でもアレルギー反応が起こることがあります。これを「交差反応」と言います。

 

診断

[問診]
・どんな物をどの程度食べて症状が出たのか?
・食べてから症状が出るまでの時間はどれくらいか?
・初めて食べたのか、前から食べていたのか?
・お母さんが食べて授乳後に出たのか?

等々、詳細にお聞きすることで、ある程度、原因が推察出来ることがあります。

[検査]
血液検査・皮膚テスト
注意すべきことは、結果が陽性でも食べられるものがあることを知っておくことです。
確定診断:食物経口負荷試験で行います。食物経口負荷試験は、病院内で医師の管理下で行いますが、問診や検査の結果、食べた時の症状が軽微であることが予想される場合は、自宅で食べてみていただくことがあります。この場合は、微量から始めていただき、数回食べても反応が無い場合、少しずつ増量していきます。この場合、なるべく当院に連絡がつく時間帯に行っていただき、反応の程度によっては、ご来院いただきます。家庭や当院での負荷試験では、アナフィラキシー等のリスクを伴う可能性がある場合は、大学病院に食物経口負荷試験をしていただくように紹介させていただきます。
※ 当院は、京都府立医科大学附属病院 地域医療ネットワーク 登録医療機関です。

 

大事なこと

食物アレルギーを診断するには、専門の医学的知識が必要です。小児アレルギー専門医により、医学的根拠に基づいた正しい診断 (真の原因食品は何なのか? どの程度の制限が必要なのか?) を受け、必要最小限の除去を行うことが大事です。そして通常、小児の食物アレルギーは年齢とともに食べられるようになるので、定期的に診察を受け、除去の解除を目指すことも大事です。

 

経皮感作

今まで、食物アレルギーは食べることにより成立すると考えられてきましたが、近年の研究により、まずアトピー性皮膚炎があり、その皮膚のバリアが壊れている部分から繰り返し食物の成分が侵入して、食物アレルギーが成立するという考えです。特に乳児の場合、その成立は早く、生後1~2か月までに皮膚の状態を整えておかないと、食物アレルギーが成立してしまうことが分かってきました。つまり、生後すぐからスキンケアをしておくことで将来の食物アレルギーを防げる可能性が高いと言われています。

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